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四之宮玲子,古谷真輝恵,島田 正文 (日本大学)
要旨:
港北NT(ニュータウン)の事業が終わり,新しい住民層の移住が続いている。港北NTには住民意識変革の予兆と,整った都市機能・緑地環境による存在感がある。これを背景として,港北NTの生活文化環境について港北NT住民を対象としたアンケート調査を行った。回答の分析から主に以下のような知見が得られた。1)緑地環境は住民による有効利用が進み,特にコミュニケーションの場としての役割を果たしている。2)文化遺産の価値は新旧住民を融合させ,郷土愛の醸成を促している。3)ボランティア活動支援は住民からの要望も多く,支援施設の整備・拡充によって,新たな港北NTコミュニティの形成が予想される。以上の様に,生活文化環境を構成する各種の要素は,社会的効果の一面を担うものと考えられる。
キーワード:
港北ニュータウン,緑地環境,せせらぎ,文化遺産,郷土愛,文化・スポーツ施設