[pp.281-286]
重久 眞至,平野 高司,清田 信 (大阪府立大学,北海道大学)
要旨:
フィールドチャンバーを用いて,1997年12月,1998年3月および4月にキョウチクトウによるガス状大気汚染物質(O3,NO2,NO)の収着速度を測定した。測定は,昼間と夜間に行い,収着のほとんどは昼間に行われていた。一方,夜間においては収着はほとんどなかった。この時期の沈着速度を比較すると,1998年4月における沈着速度が高かった。この沈着速度の高さは,おもに植物の気孔開度に起因した。また,単位葉面積あたりの日平均ガス収着量は1997年12月,1998年3月および4月において,O3はそれぞれ,23,39,53 μ mol m-2<.sup> day-1<.sup>, NO2はそれぞれ,21,16,64 μ mol m-2<.sup> day-1<.sup>であった。
キーワード:
ガス状大気汚染物質,収着速度,沈着速度,蒸散速度,キョウチクトウ