記事・論文検索

リセット
  • この検索システムでは、「環境情報科学」「環境情報科学 学術研究論文集」「Journal of Environmental Information Science」の3誌に掲載された論文の抄録(著者名・タイトル・要旨・キーワード)を検索できます。
    (「環境情報科学」は著者名・タイトルのみ)
  • 空白区切りで、複数語による検索ができます。
  • バックナンバーの購入をご希望の方は、事務局までメール(member-jimukyoku[at]ceis.or.jp)にてお問い合わせください。
  • 「環境情報科学」51巻以降はJ-STAGEにて論文全文を公開予定です(一部論文については発行より1年間は会員のみ閲覧可能)
ホーム > 環境情報科学学術研究論文集 > 12 (1998年) > 都市内緑地の環境調節効果に関する実測研究

環境情報科学学術研究論文集12 (1998年)

[pp.269-274]

都市内緑地の環境調節効果に関する実測研究

成田 健一,清田 誠良 (日本工業大学,広島工業大学)


要旨:
夏季における緑の環境調節効果を解明するため,広島市の中央公園を対象に緑地内外の微気象観測を実施した。公園の北東部分に位置する緑地を中心に,日中の海風方向にあたる南西~北東方向に裸地から緑地を貫く約125mの測線を設定した。裸地では正味放射量の63%が地中蓄熱37%が顕熟流束に配分され,裸地の気温は日中林内より1°C高く,早朝は逆に0.5°C低かった。裸地に接する林縁では約20mの範囲で気温に風上側の裸地の影響が認められた。一方,日中風下となる市街地に接する林縁部分では最大2°C程度の昇温が認められた。この林縁部において渦相関法で水平方向の顕熱流束を求めた結果,平均流に逆らって市街地から100W/m2を超えるフラックスが算定された。市街地に接する緑地の縁辺部は,風向にかかわらず終日市街地の影響を受けていると思われ,その範囲は境界からおよそ50mと推測された。


キーワード:
都市気候,緑地,渦相関法,移流