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環境情報科学学術研究論文集12 (1998年)

[pp.263-268]

砂漠域における大気境界層の特性と季節変化について

末木 幸子,藤野 毅,坪松 学 (埼玉大学,日本大学)


要旨:
中東地域の砂漠気候の形成メカニズムを解明するため,クウェートでの気象観測データを用いて大気境界層と熱収支特性について調べた。まず,高層気象データの温位プロファイルから,夏季の混合層高度は約6kmにまで達し,この温位プロファイルにより算出した日中の大気加熟量は最大で1.6×107 J となった。一方,地表面における熟収支式から算出した顕熱輸送量は,最大でも7.0×106Jのオーダーであり,これは,乾燥地域としては妥当な規模である。これらの結果から,夏季の大規模な大気の加熱は,地面からの乱流による熱輸送以外に,大規模な上層大気の沈降があるものと推測され,この地域においてその規模は地面からの顕熱輸送量に匹敵することがわかった。


キーワード:
砂漠気候,混合層,地表面熟収支,顕熱輸送量