[pp.245-250]
湯浅 岳史,木下 猛,池内 幸司,徳山 英二,加藤 和弘 (パシフィックコンサルタンツ(株),(財)リバーフロント整備センター,(株)地研コンサルタンツ,東京大学\n)
要旨:
本論文は,河川水辺の国勢調査における水生生物調査結果に多変量解析手法を適用し,物理条件の変化から水生生物の出現確率を算出する手法の構築を試みたものである。出現確率の算出は,多変量解析手法であるTWINSPANと正準判別分析を組み合わせて構築した生物出現予測モデルにより行う。このモデルに実測の物理量を代入して出現確率を算出し,実際の出現状況と比較したところ,両者の傾向はほぼ一致した。また,物理条件の一つである河床材料を変化させてモデルに投入し,出現確率の変化を調べたところ,ほぼ生物の生息環境に則した変化傾向を示した。
キーワード:
河川環境評価,出現予測,多変量解析,河川水辺の国勢調査,水生生物