[pp.221-226]
赤谷 隆一,安藤 昭,永井 盛之,加藤 恵 (岩手大学,富士ハウス(株))
要旨:
市街地部を貫流する都市河川は,重要な生物的空間であり,また,市民に安らぎ感を与える都市の骨格的景観要素である。しかし,一般にコンクリート護岸等により整備されたものが多く,直線状の人工的で堅いといった景観上の問題が指摘されている。本研究は,景観的ミティゲーションの観点から盛岡市を貫流する北上川を対象に,フラクタル特性を用いて低木植裁のモデルを作成し,風景のやわらかさの演出を試みようとしたものである。このモデルをもとに実際に行われた植裁後の景観について評価し,フラクタルが風景のやわらかさを演出する手法として有効であることを確認した。
キーワード:
景観的ミティゲーション,河川景観,修景植裁,フラクタル,事前・事後評価