[pp.197-202]
松島 肇,浅川昭一郎,愛甲 哲也 (北海道大学)
要旨:
本研究は,北海道胆振海岸の沿岸住民を対象とした意識調査から海岸の評価の特性を明らかにすることを目的とした。数量化III類による分析から,胆振海岸に対する沿岸住民の印象と整備の方向性に対する意向は密接な関係にあり,市町毎に異なっていることがわかった。この相違は沿岸住民が主に利用する海岸の現況に起因し,その特徴的な要素が景観評価に影響していた。また,主に利用される海岸は居住地から近い場所であることがわかったが,距離が離れていても,「砂浜」や「港」などを有する地域には比較的利用者が集中する傾向がみられた。
キーワード:
住民評価,海岸,景観