[pp.155-160]
重野 国彦,田代 順孝,斉藤 庸平,木下 剛 (千葉大学,(財)都市緑化技術開発機構ほか)
要旨:
本研究は,都心地域におけるオープンスペース,特に1,500m2未満の小規模オープンスペースの分布・形態の現況を調査・分析した後,火災危険度の評価指標として木造建ぺい率を用いて地区の火災危険度評価を行い,小規模オープンスペースが地区の防火向上に有効であることを明らかにすることを目的としている。その結巣,小規模オーブンスペースが全オープンスペースに占める割合が高く,なかでも駐車場の占める割合が高いことが分かった。火災危険度評価により調査地域は比較的安全な地区と判定されたが,今後の土地利用によっては危険地区になる可能性もあり,現存する小規模オープンスペースの担保性,永続性を高めていくことが必要であると考察された。
キーワード:
小規模オープンスペース,防火機能,火災危険度評価,木造建ぺい率,都心地城