[pp.119-124]
宮崎 隆昌,中澤 公伯 (日本大学)
要旨:
本研究は大都市沿岸域における土地利用上の環境評価システムの一つとして,場所により非常に差異がある土地利用混合度をメッシュデータにより数値化し,大都市沿岸域におけるその基本的性質を分析したものである。沿岸域における土地利用混合度の分布状況を示し,用途地域・臨水界距離等の指標との相関性をみることにより,地域空間上における土地利用混合度の実態の抽出を試みた。その結果,用途地域に大きく起因する土地利用混合度は臨海部で低いことがわかり,水域空間や緑地空間へのパブリックアクセスと環境形成の計画手法として,複合的な土地利用の誘導・空間構成における土地利用混合度の制御を提案している。
キーワード:
土地利用混合度,沿岸域,メッシュデータ