[pp.107-112]
立入 郁,武内 和彦 (東京大学)
要旨:
中国内蒙古自治区奈曼旗において,地形分類図と土壌図を用いて土地を区分し,その区分ごとに衛星画像を用いた砂漠化進行のモニタリングをおこなった。モニタリングには1975年から1994年までのうちの10ヵ年分のLandsat/MSSの面像を用い,指標としては土壌による反射を考慮した植生指数であるTransformed SoilAdjusted Vegetation lndex (TSAVI)を用いた。その結果,土地条件ごとでは大起伏砂丘-風積砂土域でもっとも砂漠化が進行しており,ついで低位段丘-風積砂土域で進んでいた。また,それらでは値の年次変動も大きかった。黄土台地地域あるいは湿草地土地域では植被が豊富で,変動も比軟的小さかった。
キーワード:
砂漠化,土地分類,Landsat/MSS,TSAVI,内蒙古