[pp.11-16]
舟渡 悦夫 (大同工業大学)
要旨:
本研究では,名古屋市内の土地利用条件が異なる5地区を対象に,都市住民の生活上の広義な迷惑意識を,自由記述法により調査した。分析の結果,1人あたりの有効回答者の平均意見数は3.3件と高く,迷惑意見数の多い項目としては,駐車違反,自動車騒音,勧誘電話,犬の糞害,産業・生活騒音,ゴミなどであった。また,試行的な要因分析の結果,迷惑の大半が不特定多数の加害者により迷惑行為の形態で地区全体になされるケースが多く,迷惑施設など地区限定型の存在を確かめるには,自由記述方式を改良する必要があることがわかった。
キーワード:
迷惑,住民意識,自由意見,都市部