[pp.273-278]
朴 美鎬,柳井 重人,丸田 頼一 (千葉大学)
要旨:
本研究では,全国の自治体における緑地協定制度の実施状況を緑地協定担当者へのアンケートを行うことによって,今後,緑地協定の普及・啓蒙の方向性を探ることを目的とした。その結果,自治体は,緑地協定の締結や運営をサポートする活動が不活発であることが把握された。また,緑地協定の締結等を促進させるような施策上の優遇措置がないこと,住民の認識度が低いことを問題点として指摘した。今後の課題としては,緑地協定を住民の底辺に拡大するための広報活動や建築コントロール等を併用した総合的な整備計画,また,緑の維持管理に係わる費用・知識提供等が必要であることが示された。
キーワード:
緑地協定,運用実態,自治体,優遇措置,維持管理