[pp.123-128]
望月美久仁,鹿島 茂 (束京都,中央大学束京都,中央大学)
要旨:
本研究は,ディーゼル貨物車交通量の削減を目的として軽油価格値上げ策が実施されたときに,事業所がどのように対応するかを表す行動モデルを作成すること,及びその施策による経済的影響を定量的に分析することを目的としている。研究方法は,事業所を対象とした意識調査結果を用いての,非集計ロジットモデル,その結果を用いての産業連関分析法である。主な結果は,事業所の対応行動の決定には,「輸送費用」と事業者の価値観である「削減の協力意志」の影響が大きいことがわかった。さらに,この施策による経済的影響は,事業者が対応策を取ることで,低く抑えられることが示された。
キーワード:
軽油価格,ディーゼル貨物車,事業所意識調査,非集計行動モデル,産業連関分析