[pp.111-116]
松尾 一廣,高井 明徳,垣本 充 (大阪信愛女学院短期大学)
要旨:
本調査研究は,一般市民のゴミ問題に関する意識と行動の実態を把握し,今後ゴミ問題に対処する際の課題を探ることを目的として行ったものである。女子短期大学生175名を対象としたアンケート調査結果から,ゴミ問題に関して「性別によって意識や行動の違いが大きいこと」,「環境教育がもっと社会的に広く推し進められることを生活者自身が望んでいること」,「ゴミ問題に関する関心は高いが日常行動にあまり反映されていないこと」などが明らかになった。これらの課題は,今後,人々の協力を得てゴミ問題の解決を計るために着目すべき点でもある。「男性の協力」,「環境教育の社会的推進」,「(人々の実際行動に結び付けるために)ゴミが資源の一部であることの認知とインセンティブの設定」が,問題解決の一つの方向性を示唆している。
キーワード:
ゴミ問題,環境教育,廃棄物意識調査