[pp.81-86]
遠藤 孝夫,後藤真太郎,柴崎 亮介 (金沢工業大学,東京大学)
要旨:
数量化I類を用いた土壌侵食要囚に関する全球的分析の分析方法に基づき,土地利用・土地被覆の変化による水食への影響の大きさが10分メッシュを単位として地球規模で推定された。その結果,森林伐採により農地化した地域が水食の影響を非常に受けやすいことが示された。また,農地における施肥による水質汚濁の可能性が,集水域ごとに耕地における国別の肥料年間平均使用量を年間降水量で除することで全球的に推定された。農地拡大により水質汚濁の可能性を有する地域が拡大している様子が確認され,世界的な肥料使用量の増加による水質汚濁負荷密度の増加が見られた。
キーワード:
土地利用変化,土壌侵食,水質汚濁,環境資源,持続的利用