[pp.65-68]
徐 英大,森本 幸裕,ジョロゲ ジョン (大阪府立大学)
要旨:
日本の伝統的な焼き畑は人間の環境に対する認識を反映している。その人間-環境系を一つのシステムとしてとらえるためには,土地利用のパターンの構造を把握するのが重要である。ここでは,焼き畑地域における土地利用の分布のパターンと各土地利用のパッチの形態について,近年自然界の形態について認められているフラクタル性を検討した。その結果,土地利用の分布のパターンと土地利用のパッチの形態においてフラクタル性がみられ,次元を計測した。焼き畑については分布の次元1.297パッチ形態では,1.245となった。フラクタル次元値は土地利用の特徴をあらわす一つのパラメータとして,用いられる可能性が明らかになった。
キーワード:
焼き畑,土地利用,パッチの分布,パッチ形態,フラクタル性