[pp.70-78]
小林貴 ・ 鹿島茂 (中央大学)
テーマ: 投稿
カテゴリ: 研究論文
要旨:
本研究では,車種規制や運行規制によっておこる中古車の地域間移転に着眼して,関東・関西・東海について影響台数の推計を行った。その結果,次の4点を明らかにした。第1に,普通貨物の影響を受けた台数が,NOx法より1.6倍程度に増加している。第2に,NOx法時に問題となっていた不適切使用は減少し,新車代替が促進されているが,ELV台数が増加し,地域間移転の原因となっている。第3に,新たに規制が行われた東海の影響台数が関東・関西とくらべて保有台数比率で1.3程度多く,東海の周辺地域への移転台数が1.4倍以上多い。第4に,運行規制の影響は車種規制と運行規制の全影響台数の約2~3割程度であり,影響は規制開始前に現れる。
キーワード:
自動車NOX・PM法,車種規制,運行規制,地域間移転