[pp.31-39]
福島 慎太郎,吉川 郷主,西前 出 (京都大学,(株)EBP)
テーマ: 投稿
カテゴリ: 研究論文
要旨:
本研究は,健康との関連を扱う一連の個人レベル・地域レベル双方のソーシャル・キャピタル研究を,地域スケールを媒介項として結びつけることを期して行われたものである。京都府北部に位置する3市のほぼ全域を対象としたアンケート調査を行い,分析で用いるすべての項目で欠損のない9633サンプルを採用した。そして,個人レベルの友人との接触を居住範囲の近接性に応じて「集落・町内」「市内」「市外」の3段階のスケールに分類し,主観的健康感との関連の大きさをロジスティック回帰分析を用いて検討した。分析の結果,回答者本人と友人の居住地域の範囲が近いほど,友人との接触が主観的健康感との間に大きな関連をもつことが示された。
キーワード:
個人レベルソーシャル・キャピタル,地域レベルソーシャル・キャピタル,地域スケール,主観的健康感