[pp.149-154]
藤居 良夫 (信州大学)
要旨:
近年,急速な経済発展を遂げている中国の地方都市では,密集市街地の形成や市街地のスプロール化などに伴う生活環境の問題が顕在化しており,将来,都市計画の立場から生活環境の向上が求められる。本研究では,河北省廊坊市の都市計画区域を対象として,地域住民へのアンケート調査を行い,住民の生活環境の評価構造と住民ニーズを把握して,今後の都市計画のあり方について考察した。その結果,生活環境の評価構造は生活快適性,共同体結合性,自然環境性の3つの因子から構成されること,土地被覆状態が生活環境評価に影響すること,生活快適性に対する住民ニーズが高いことなどがわかった。
キーワード:
住民意識,生活環境,アンケート調査,中国地方都市,JA,