[pp.19-24]
堀口 健,伊坪 徳宏 (東京都市大学)
要旨:
生物多様性の保全への企業の参画が求められる中,各企業では自社のサプライチェーンを通じた生物多様性との関わりを把握する取り組みが始まっている。ライフサイクルアセスメント(LCA)は,製品のライフサイクルやサプライチェーンを通じて発生する環境負荷を定量的に評価するために,企業で多く用いられてきた。しかし,LCAの評価事例の多くは気候変動に注目したものであり,生物多様性への影響に着目した研究は少なかった。そこで,本研究では,産業連関分析を用いて単位あたりの生産活動に伴う土地の占有面積を推計することを試みた。さらに,この原単位を用いて日本における1年間の消費活動による土地利用面積を推計した。
キーワード:
土地の占有,土地利用,生物多様性,ライフサイクルアセスメント