[pp.407-412]
高島 太郎,中島 敦司,山田 宏之 (和歌山大学)
要旨:
自然環境整備事業における事例から,ワークショップ(WS)の参加者属性の相違と発言内容の関係を検討することを目的に,WS においての全発言を記録した。その記録から,参加者属性ごとの発言内容の分類と,クラスター分析を行った。その結果,参加者属性は「行政」と「コーディネーター」,「当事者」と「有識者」,「一般市民」と分類された。また,議論の内容との関連から,参加者属性を構成させた個人の背景に応じた,それぞれ役割が構成されていたことが明らかとなった。本研究により,WS の効率的な事業遂行方法のひとつとして,属性それぞれの特徴として考えられる傾向を生かした役割分担が効果的であると考えられた。
キーワード:
参加者属性,市民参加,当事者,ワークショップ,自然環境整備事業