[pp.49-59]
荒井眞一 ・ 花木啓祐 (北海道大学・東京大学)
テーマ: 投稿
カテゴリ: 研究論文
要旨:
バイオ燃料の利用によるインドネシアのオイルパームおよびインドのサトウキビの栽培拡大政策に起因する農薬施用量の増加による環境リスクの比較・評価を行うために,面積当たり施用量等に基づきボックスモデル(MuSEM)により現状および将来(2020 年)の環境濃度および摂取量の予測を21 農薬について行った。その結果,主要な生産州の平均で現状または将来にパラコート,ワルファリン等10 種で,暴露量の耐容一日摂取量比が1 を超える可能性が予測された。また,将来の暴露量は,栽培面積の拡大に応じて増加すると予測された。このため今後,これらの農薬について優先的に環境中分解性の精査やモニタリングよる詳細なリスク評価を行うことが重要である。
キーワード:
バイオ燃料作物,運命予測モデル,農薬,環境リスクアセスメント,インドネシア,インド