[pp.123-128]
沢野 伸浩 (星稜女子短期大学)
要旨:
河北潟はCODで環境基準のほぼ2倍のレベルに達した典型的な汚濁の進んだ湖沼の1つであるが,同時に湖岸および湖底に大量のごみが散乱・堆積するといった重大な問題を抱えている。筆者らは1994年8月に,河北潟湖岸においてごみ散乱状況の実態調査を実施するとともに,湖底を浚い堆積するごみの調査を実施した。本論ではそれらの調査結果および調査に基づき行った散乱総量の推計結果を報告する。また,湖流に関して行った数値実験から,浮遊するごみの湖底への堆積特性に関して若干の考察を行った結果,現状をよく反映することが確かめられたので報告する。
キーワード:
河北潟,湖沼問題,ごみの散乱,数値実験