[pp.91-94]
西 淳二,高野由美子 (パシフィックコンサルタンツ(株),カリタス女子短期大学)
要旨:
歩行者の視点から,歴史的まち並み保存地区におけるモータリゼーションの課題についての考察を行った。その結果,課題は(1)来訪者(観光客)の駐車場確保,(2)地区周辺の通過交通,(3)地元住民の生活用自動車,(4)交通弱者に対する公共交通サービス,(5)古いまち並みと車との景観的調和,の5点であることがわかった。地元住民,来訪者(観光客)の双方にとって,車は必然のものとなっている現今,「歴史的まち並み」という「歴史性」と代を象徴する「車」とを具体の生活の中で調和させていくことは,大きな課題の一つである。\n
キーワード:
歴史的まち並み保存,モータリゼーションの進展,車と人間との共存