[pp.57-62]
川西恵美子,西原 正武 (応用地質(株))
要旨:
近年,丘陵地や山岳地帯などの道路わきに築造されているU宇溝への小型動物の墜落死が問題視されている。とくに,国立公園などの多様な生物を有する地域では貴重な動物の減少を招くことになりかねない。そこで,小型動物でも脱出が可能な対策工を4種類(板スロープ工,丸木スロープ工,杭棚工,石積み工)考案してU字溝内に設置し,脱出試験を行った。この結果から各対策工の有効性を検討した。脱出試験の結果,コウチュウ類を除く小型動物において対策工が有効であり,対策工のなかでも石積み工が最も有効であることがわかった。
キーワード:
U宇溝,小型動物,国立公園,対策工,脱出試験