[pp.33-38]
柳井重人,丸田 頼一 (千葉大学)
要旨:
本研究では,八王子市の新興住宅地を研究対象に,生垣分布と住宅地の敷地条件や地区計画との関達性を把握し,生垣化推進に際しての今後の方向性について検討した。その結果,囲障形式は主たる囲障の相違から6タイプに分類され,生垣型の出現率は27.9%であったこと,敷地面積の大小,建ぺい率の高低,接道空地幅の広狭が生垣型の出現率を規定する要因であること,地区計画における塀・柵の構造規制によって,生垣型の出現率を高めることができること等が把握された。今後は,地区計画の策定を推進するのみならず,各種規制項目の中に塀・柵の構造制限を加えることや,緑化協定との一体化を図る必要があること等が示唆された。
キーワード:
生垣,緑化,地区計画,住宅地,八王子市