[pp.15-20]
丸田 頼一,柳井 重人,小谷 幸司 (千葉大学)
要旨:
本研究では,千葉県柏市を対象に,夏季における気温および表面温度分布の実態を把握し,緑地等の士地被覆状態が,それらに及ぼす影響について検討することを目的とした。その結果,気温分右に関しては,日中,早朝を問わず,緑地の存在が気温の低減をもたらすこと,このことは日中において特に顕著であること,緑地の種類別にみると,日中では,樹林地,草地,水田および水面の存在が気温低減に有効であること等を把握した。表面温度分布に関しては,樹木等の緑の表面温度は,早朝から夜間にかけて,気温とほぼ同様の値であり,かつ一定に保たれていること,一方,コンクリート等の人工構造物の表面温度は,日中,特に顕著な高温を示すこと等が把握された。
キーワード:
気温,表面温度,緑地,緑被地,都市気象