[pp.34-39]
張 一平,福岡 義隆,高橋日出男 (広島大学)
要旨:
夏季と冬季に行った超音波風速温度計による観測資料を用いて,都市域の屋上面上における気層の安定度(|Z/L|)と平均風速(Ū),正味放射量(Rn),摩擦速度(u*),擦温度(T sub>*)との関係,また,乱流変動量(όi, i=U,V,W)と,Ū,u*との関係を調べ,裸地面の結果と比較した。それによると,季節による違いはあまり認められず,不安定な場合には屋上面と裸地は類似しており,1og|Z/L|とŪとは負の相関で,1og|Z/L|とRnとは正の相関となる。また同程度の風速の時には,屋上面上の気層の安定度は小さい。屋上面上では風速各成分の乱流変動が大きく,όi/Ūは地面の約2倍である。όw/u*と-Z/Lとの関係は1/3乗則からはずれるが,ό θ/|T*|と-Z/Lとの関係はほぼ1/3乗則に従う。
キーワード:
都市域,屋上面,安定度パラメー一タ,乱流