[pp.295-300]
松島 肇,愛甲 哲也,近藤 哲也,浅川昭一郎 (北海道大学)
要旨:
本研突では北海道石狩浜における海浜植生の被覆面積の変化について把握し,その要因と今後の対策について検討した。1978年から1995年までの空中写真の判読から,海浜植物の被覆面積は利用の影響により減少傾向にあることが確認され,特にATV(ミニバギー)利用の多い地域で,植生の分断化に伴う砂丘の裸地化の拡大及び植生の消失が確認された。一方で,汀線方向への海浜植生の拡大が確認された。また,柵の設置による植生の回復効果が確認され,柵の設置が海浜植生の保護・回復に対して有効であることが明らかとなった。
キーワード:
海浜植生,裸地化,管理,植生回復