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環境情報科学学術研究論文集14 (2000年)

[pp.279-284]

多摩丘陵における酸性沈着の土壌への影響-土壌溶液中のイオンバランス

高橋 大輔,岡崎 正規 (東京農工大学)


要旨:
土壌に及ぼす酸性沈着の影響を明らかにするため,多摩丘陵の森林小流域において林外雨,林内雨,樹幹流,表面流去水そして土壌溶液のモニタリング研究を行った。全ての降水(林外雨,コナラおよぴヒノキ林内雨,コナラおよびヒノキ樹幹流)で「酸性雨」が観測された。本小流域でのプロトン収支から,北米や欧州とほぼ同程度の速さで土壌の酸性化が進行していることが認められた。特に,ヒノキ林土壌では,酸性化原因物質の負荷が大きく,NH4+の硝化により土壌が酸性化していた。土壌溶液中の物質量およびイオンバランスから,Al 3+の溶出,生成したNO3-,交換性塩基であるCa 2+,Mg22+の下方移動が認められ,土壌溶液を指標として土壌の酸性化を探ることの有効性が示された。


キーワード:
酸性沈着,土壌溶液,ヒノキ,硝化,酸性化