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環境情報科学学術研究論文集14 (2000年)

[pp.249-254]

短期のCO2濃度上昇がキョウチクトウおよびヒノキのガス状大気汚染物質収着速度におよぼす影響

重久 眞至,平野 高司,清田 信 (大阪府立大学,北海道大学)


要旨:
キョウチクトウおよびヒノキ個体群のガス状大気汚染物質(O3,NO2,NO)の収着速度を,フィールドチャンバーを用いて,CO2濃度を通常の大気濃度と800μmol mo1-1の条件で測定した。高CO2濃度に対する反応は樹種によって異なり,キョウチクトウでは気孔コンダクタンスの低下で沈着速度が減少する傾向がみられ,ヒノキではみられなかった。この結果は,CO2濃度が高まっている幹線道路沿いなどの樹木のガス状大気汚染物質浄化能を考える際に重要となる。このような地域では,樹木の気孔コンダグタンスが低下しており,樹木のガス状大気汚染物質の収着速度が従来のモデルでは過大評価される可能性がある。また,粉じんや夏季の水ストレスなどが気孔コンダクタンスにおよぼす影響を考慮すると,さらに収着速度が滅少すると考えられる。


キーワード:
高CO2濃度,ガス状大気汚染物質(O3,NO2,NO),収着速度,沈着速度,気孔コンダクタンス,キョウチクトウ,ヒノキ