[pp.171-176]
田中 正,桐山 雅司,西 淳二,文野 洋 (名古屋大学,東京都立大学)
要旨:
本研究は地下街における迷路性について,「地下街において人間が空間をどのように把握(記憶)していくか」に視点を当てて,心理学的アプローチにより空間設計的側面からの研究を行った。対照的な形状を持つ2つの地下街でのフィールド実験を実施し,実験行動の観察及び実験後の認知地図と写真による再認・定位テストなどによる質問調査を行った。これらの調査を分析した結果,各地下街の形状についての人の空間把握における特徴がいくつか見いだすことできた。そこでこの特徴を基に,空間設計的側面から地下街の迷路性についての改善案を提示した。
キーワード:
地下街,迷路性,構造特性,レイアウト