[pp.127-132]
坂部 創一,山崎 秀夫 (創価大学,都立大学)
要旨:
主観的不健康割合を目的変数にして,その時系列的な要因分桁を都市規摸別(大都市,中小都市,町村)に重回帰分折で行った。その中から特に環境的要因に着目し今後の長期的な健康促進のための視点こついて論じた。三区分に共通する環境的要因は,食料品環境(社会的環境)と平均降水量(自然的環境)であった。前者はビタミンB1の潜在的欠乏症に関係しており,特に町村こおいてその悪化が顕著であった。都市特有の社会環境的要因は,種々のストレス社会が反映されている犯罪率,経済,家族との人間関係に関する項目が有意な説明変数となった。また,都市の医療的環境では病院数率(人口10万対病院数)が有意な変数となることがわかった。
キーワード:
QOL,主観的不健康,不健康と環境,時系列分析