[pp.67-72]
浦山 益郎,小川 宏樹 (三重大学)
要旨:
関心をもつ一部の住民が参加するワークショップ(WS)によるまちづくりが,地域住民の要求を反映したものになりうるのか確認するために,本研究は,三重県名張市赤目地区における「住民参加型道づくり事業」を事例として取り組んだ事例研究である。まちづくりの初動期における住民の意識と態度から参加形態を類型化し,参加類型別に要求の違いを検討した。道路整備の必要性,WSの認知,WS参加の有無から参加形態は4つに分類された。居住環境の問題,県道の問題,将来の地域像に潜む共通因子を数量化理論Ⅲ類で抽出し,参加形態別に分散分析した結果,安全性-渋滞緩和の軸には差があるが,その他の軸については有意な差がなかった。
キーワード:
住民参加,ワークショップ,まちづくり