[pp.49-54]
奈良 朋彦,松本 安生,原科 幸彦 (東京工業大学,神奈川大学)
要旨:
地域ゼロエミッション(以下ZE)計画作成には地域主体の合意が必要であり,その過程では計画の複数の代替案の評価が必要である。本研究は,地域ZE計画の代替案評価を可能とする予測シミュレーションモデルを構築し,検討されている代替案の影響予測を行うことを目的とする。屋久島地域を事例とし,関係主体へのヒアリング結果と関連資料の分析を行った。 ZE化対象廃棄物を有機性物質に絞り,関連する産業の物質フローを記述した。また,システムダイナミックスを用いてフローダイアグラムとパラメータの設定を行った。このモデルを用いて代替案の影響予測を行った結果,各案の特徴が明らかになり,新たな代替案を生み出し得ることが明らかになった。
キーワード:
地域ゼロエミッション,戦略的アセスメント,代替案,シミュレーションモデル,システムダイナミックス