[pp.43-48]
三浦 秀一 (東北芸術工科大学)
要旨:
山形県長井市では多くの市民の参加を得て生ごみ分別回収に取り組んでいる。この長井市民の体験を通して,環境保全の意識と行動の変化を明らかにするために意識調査を行った。生ごみ分別回収を実践することによって,環境に対する意識は変化している。特に廃棄物問題に対しては,意識のみならず様々な行動へと展開している。これは,生ごみ分別回収の体験によって,廃棄物問題への関心が高まったことと,行動へ移す際の労力的負担への抵抗感が低くなったことによるものと考えられる。廃棄物問題以外についても環境保全意識は高まっているものの,まだ実践までには至っていない。その他,生ごみ分別回収に取り組むことによって,地域の活性化にもつながっている。
キーワード:
生ごみ分別回収,環境保全,意識調査,長井市