[pp.7-12]
立入 郁 (筑波大学)
要旨:
グラフィカルモデリングを用い,大陸スケールのランドスケープを構成する環境要素間の関係を統計的に調べた。解析はアジアについて,1°×1゜グリッドを単位としておこなった。環境要素としては,標高,気温,降水量,植生,土壌そして耕作強度を用いた。データは筆者らによって報告がなされた,コレスポンデンス分析による数量化の結果を用いた。その結果,もっとも重要な環境要素は降水量であり,つぎに気温と土壌が統計的に重要な要素であった。別地域や別スケールで同様の解析をおこなうことで,ランドスケープを構成する環境要素間の関わり合いを総合的に論じることが可能になる。
キーワード:
グラフィカルモデリング,数量化,モデル化,ランドスケープ,環境要素