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熊谷樹一郎,齊藤元也,卜部裕允満 (摂南大学,農業環境技術研究所)
要旨:
衛星データから得られた土地被覆分類図を対象に,広域的な視点から土地利用の状態を分析しようとする研究はこれまでも多く見られた。土地利用問題の一つとしてスプロール現象が挙げられているように,土地被覆分類図を用いた分析においても土地被覆項目の占める面積だけでなく,まとまって分布しているか,離散的であるかといった空間的な分布状態も考慮に入れる必要がある。そこで,本研究では土地被覆項目の分布状態を無秩序性といった複雑さを表すエントロピーで表現するとともに,面積占有率とエントロピーとの計算をウィンドウ処理を通じて実施する新たな空間分析手法を開発した。開発した手法の適用から,土地利用状態が反映された複数の土地被覆項目を選定することによって,技術者が注目すべき領域を効果的に抽出できることが示唆された。
キーワード:
衛星リモートセンシングデータ,空間情報,判別分析