[pp.117-122]
畔柳 昭雄,渡辺 秀俊,磯部 久貴 (日本大字,武蔵野美術大学)
要旨:
本研究は都市の環境の中で代表的な水辺である都市河川に注目し,その歴史的な河川環境の変遷を明らかにすることを目的とし,今後の水辺の整備の方向性を示す。そこで東京23区の代表的都市河川である石神井川と目黒川を対象とした。過去の河川環境を把握するために河川の流路延長と河川周辺の土地利用変化の把握および古老や郷土史家に対するヒアリング調査を行った。その結果,流路延長の減少やオープンスペースの減少が見られ,また河川での人間の活動の変化や,生態系の変化を招くとともに,変化が河川改修の行われた時期と一致することがわかり,部市化と河川環境の変化の関連が明らかになった。
キーワード:
オープンスペース,流路延長,人間活動,河川改修,生態系