[pp.101-104]
桂川 孝子 (住友生命総合研究所)
要旨:
本研究は,企業が環境問題を自分のものとして受け止めるためには,消費者からの働きかけが重要であるとの視点に立っている。消費者の環境問題に対する意識と行動の現状を把握し,1)消費者は環境に配慮した消費行動をとっているか,2)消費者は企業に環境を重視した戦略をとらせる企業変革意識を持っているか,などについてアンケート調査から明らかにする。調査結果から,消費者の環境意識は高いことがわかった。そして,消費者は環境間題に対する当事者意識をもって,日常行動や消費行動についても環境に配慮した行動をとっていた。また,消費者は消費行動を通して企業の経営戦略に影響を及ぼすことができると考えており,企業が環境行動をとることは当然のことと考えている。
キーワード:
環境への配慮,消費者意識,消費行動,企業戦略,循環型