[pp.19-24]
山本佳世子,脇坂 具治 (東京工業大学)
要旨:
本研究は,わが国の研究者の間から提案された居住環境指標体系を空間スケールに着目して整理し,問題点を検討したうえで,都市レベル,広域レベルヘの展開を考えた新たな指標体系とするための課題について明らかにすることを目的とした。既存の様々な居住環境指標の体系の動向分析を行った結果,地区レベルでの指標体系の研究蓄積が豊富であり,そのなかでもWHO型に代表される欲求段階型の評価構造をもつ指標体系が主流であった。そして,このような指標体系をさらに発展させ,環境計画の空間スケールに対応した指標体系を構築する必要があることが示された。
キーワード:
居住環境指標体系,居住環境評価,空間スケール