[pp.96-101]

研究論文　自治体における生物多様性と文化多様性をつなぐ政策デザインのためのモデル構築

新　広昭 *・ 敷田麻実** （*金沢星稜大学　経済学部　経済学科／** 北陸先端科学技術大学院大学　先端科学技術研究科　知識マネジメント領域 ）

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要旨:
第10回生物多様性条約締約国会合を契機に，ユネスコ及び生物多様性条約事務局のイニシアチブでグローバルレベルの生物文化多様性保全プロジェクトが進行している。一方，日本国内では,今まで生物多様性とは別に議論されてきた文化の要素を環境政策に取り入れ，また連携し,持続可能な地域創成を試みる自治体が出てきている。本研究では，自治体の環境政策と文化政策を統合し，より持続可能性が高い政策とするための「生物文化多様性」の視点から，既存研究の知見をもとに「生物文化多様性政策モデル」を構築し，そのモデルを石川県の里山里海保全政策にあてはめ確認した。
After CBD-COP10, UNESCO and SCBD led the process of conservation of biocultural diversity. Consequently, a number of municipalities in Japan tried to integrate cultural aspects into biological diversity to facilitate regional development. In this study, we propose a model for cultural creation, development, and regeneration based on biological diversity to induce more sustainable regional policies.

キーワード:
生物文化多様性，自治体，環境政策，政策デザイン
biocultural diversity, local government, environmental policy, policy design

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