[pp.64-74]
鄭 洪,仁田 義孝,横田 勇 (静岡県立大学)
テーマ: 地域型環境税
カテゴリ: その他
要旨:
本研究では,家電リサイクル法の制定過程において,さまざまな主体間(行政,事業者,消費者など)の関係および法体系が既存の経済社会に及ぼす影響について考察をおこなった。本法制定時,行政,事業者ならびに消費者の関心事は「リサイクル費用を誰が,いつ,いくら負担するか」であった。結果は,通産省の原案どおり,消費者が廃棄時リサイクル費用を負担し,その負担額は製造業者が将来の廃棄時点でのリサイクル技術をもとに算定するものとなった。家電リサイクル法は,その制定過程が不透明といわれているが,新聞記事での出現頻度からもこのことが裏づけられた。また,本法の制定過程に公衆(消費者)の参画はほとんどみられなかった。
キーワード:
家電リサイクル法,制定過程,WEEE