こかげが涼しい科学的なわけ

体感温度のしくみ

人が感じる暑さは気温で決まると考えていませんか?

日向とこかげでは、言うまでもなく「こかげ」の方が涼しく感じます。ですが気温はほとんど変わらないのです。暑さや涼しさは、気温の他にも湿度、風速、放射(日射や地面からの赤外放射など)が総合的に影響します。もちろん、どれだけ服を着ているか、またどれだけ体を動かしているかも影響します。

図:人が感じる暑さ

こかげがもたらす涼しさ

こかげは日射を遮り、人に直接あたる日射を減らすとともに、路面に日陰を作り、路面の温度が高くなるのを防ぎます。

環境省の試算では、こかげによって日射の約8割、赤外放射の約6割が減少し、その結果、体感温度SET*(※)は約6℃下がるとされています(引用)。

Q:樹種が違っても、体感温度の改善効果は同じなの?

図:熱画像による路面の温度比較

※:SET*
気温、湿度、気流(風速)、放射(日射、路面等からの赤外放射)の環境要素と、人の服装を表す着衣量、運動状態を表す代謝から算出されます。
SET*と人が感じる快適感の関係性には、たとえば図のような研究報告があります。

図:SET*と人が感じる快適感の関係性

資料)環境省

テントなどの人工物でも日射を遮ることは可能です。ただし、日射が当たるテント自体が熱くなってしまい、頭上からの熱気を感じます。一方で、樹冠の葉っぱは蒸散等により熱くなりにくいのです。

下の図はテントの下とこかげの熱画像を比較したものです。テント裏面が60℃近くになっているのに対し、樹木の葉っぱは、ほぼ気温相当。その結果、こかげの平均放射温度(※)が約9℃も低くなっています。これが、テントの下よりも「こかげ」が涼しく感じる理由です。

図:テントの下とこかげの熱画像比較

資料)環境省

※:平均放射温度(MRT)
周囲の地面や壁など、全方位から受ける放射を平均値として表した値。

【関連資料】

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